血管外科

血管外科

外来担当医表

受付時間 8:30~12:00

診療時間
8:40~12:00   丸山優貴
診療無
丸山優貴
丸山優貴
診療無
診療無

診療科の特色

血管外科のご紹介

2024年10月より、当院に新たに血管外科が設立されました。血管外科は、動脈、静脈、リンパ管などの脈管に関わる疾患を診断し治療する専門的な科です。
血管疾患は、動脈硬化や静脈瘤、下肢の血行不良など、生活習慣や加齢に伴って多くの方に発症する可能性があります。進行すると死亡や大切断など重大な結果をきたすこともありますが、早期に発見し治療を受けることで改善することが可能です。血管外科では、これらの疾患に対して、生活習慣の改善や薬物療法、さらには手術やカテーテル治療などを行い、血管の健康を守ります。治療方法は患者様の状態や病気の進行具合に応じて、最適なものを選択します。

診療内容

血管外科では、以下の疾患を専門に診断・治療します。
1. 動脈疾患
動脈は酸素を豊富に含んだ血液を全身に送る大切な血管です。動脈疾患は、血液の流れが滞ることで、重要な臓器や組織への酸素供給が不足し、さまざまな問題を引き起こします。
<末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)>
動脈硬化症は、動脈の内壁に脂肪やカルシウムが沈着し、血管が狭くなる病気です。これにより血流が悪化し、心筋梗塞や脳卒中、末梢動脈疾患(足や手の血流障害)などの深刻な合併症を引き起こすことがあります。
血管外科では特に末梢動脈疾患の診断・治療を行っています。末梢動脈疾患には、閉塞性動脈硬化症、バージャー病、末梢動脈瘤などが含まれます。
診察と足関節上腕血圧比(ABI)、皮膚再灌流圧(SRPP)などの客観的機能検査を用いて病気の進行具合を診断し、必要に応じて生活指導、薬物療法、カテーテル治療、外科的血行再建術など最適な治療を選択します。

ABI検査

<大動脈瘤>
大動脈の一部が膨らんで瘤(こぶ)を形成する病気です。瘤が破裂すると命に関わる危険な状態になります。特に高血圧や動脈硬化が進行した場合に発症しやすい疾患です。
CTや腹部超音波検査で診断し、瘤がまだ小さい場合は適切に経過観察を行います。瘤が大きい場合には手術治療をお勧めします。

下肢動脈瘤治療前

下肢動脈瘤治療後

2. 静脈疾患
静脈は、体内で使い終わった血液を心臓に戻す役割を担っています。静脈に障害が生じると、血液がうまく戻らず、逆流や血栓が形成されることがあります。
<静脈瘤>
足の静脈が膨らんで浮き出し、血液が逆流して滞る病気です。長時間の立ち仕事や遺伝的要因が影響し、足のむくみやだるさ、痛み、こむら返り、皮膚の変色、潰瘍を引き起こします。
症状の強さや美容的なご希望を踏まえて、生活指導、理学療法、弾性ストッキングなどによる圧迫療法、血管内治療(レーザー、グルー)、ストリッピング手術、硬化療法を行います。

<深部静脈血栓症(DVT)>
深部静脈に血栓ができる疾患です。血栓が肺に移動すると、肺血栓塞栓症という生命に危険を及ぼす病気を引き起こすことがあります。特に手術後や長時間の安静、妊娠中などに発症しやすいです。
血栓の程度や基礎疾患により、適切な治療と再発予防を行う必要があります。

3. リンパ管疾患
リンパ管は体内の余分な液体を回収し、免疫系にも重要な役割を果たします。リンパ管が障害を受けると、むくみなどの症状が現れます。
<リンパ浮腫>
リンパ管の機能不全や障害によって、リンパ液がうまく排出されず、手足がむくむ病気です。主に婦人科がんや乳がんの手術後に発症することが多いですが、特に誘因なく発症する場合もあります。浮腫が強いために生活に支障をきたし、蜂窩織炎(皮膚の感染症)を繰り返す場合があります。
専用の弾性着衣を用いた圧迫療法が基本になります。専門の資格を持った医師、看護師が治療、生活指導を行います。

4. その他:透析シャント関連、血管炎、血管奇形、糖尿病足病変など
上に挙げた以外にも幅広い血管疾患の診療を行います。また、必ずしも血流障害を伴わない糖尿病性、膠原病性、うっ滞性の難治性足潰瘍についても治療を行っています。

どんな症状で受診すればいいですか。

血管に関連した病気の兆候として、以下のような症状が現れた場合には、早めの受診をお勧めします。
・歩いたときにふくらはぎや太ももが疲れやすい、痛くなる
・足や手の冷感や色が赤黒、青紫になる
・足に傷ができて治りにくい
・下肢のむくんで痛さやだるさがある、特に長時間座ったり立ったりした後に現れる
・下肢の血管がふくらんで目立つ
・お腹に拍動するしこりを触れる
これらの症状は、血流の障害や血管の異常が原因である場合があります。特に、動脈硬化や静脈瘤、血栓症などの早期発見は、後々の重症化を防ぐために重要です。

予防と早期発見がカギ

血管に関する病気は、進行する前に早期発見し、適切な治療を受けることで予防できます。初期では症状が出ないため気付かないうちに病気が進行してしまうこともあり、注意が必要です。血管の病気は高血圧や糖尿病、腎臓病といった生活習慣病と密接に関わっているため、健康診断でのチェックや、普段の生活習慣の見直しが大切です。また、気になる症状があれば、早期に血管外科で相談することをお勧めします。



医師の紹介

丸山 優貴

  • 日本外科学会専門医
  • 日本脈管学会専門医
  • 日本血管外科学会血管内治療認定医
  • 腹部ステントグラフト実施医・指導医
  • 胸部ステントグラフト実施医
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医
  • 弾性ストッキング・圧迫治療コンダクター
  • 難病指定医

アクセス案内

特定医療法人泰玄会泰玄会病院

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