糖尿病教室を開催しました(泰玄会病院)
2022年06月24日
糖尿病教室開催 6/23(木)14:00~16:00 泰玄会病院 6階講堂にて
しばらく、コロナの影響で中断していた糖尿病教室も徐々に再開をしています。今回も人数を絞って実施しました。大変内容の充実した講義内容で、皆さん熱心にメモをとられていました。講義内容のポイントをご紹介します。
「糖尿病患者さんが夏に気をつけること」
当院 内分泌科(木)担当 中村聡宏医師
1・糖尿病患者さんが脱水になると「高血糖高浸透圧症候群」になるおそれがある
症状 のどの渇き・めまい・倦怠感・食欲不振
重症になると けいれん症状・体重の減少・意識障害などを起こすことがあります。
2・利尿剤や糖尿病薬(SGLT2阻害薬)も脱水のリスク因子となりうることに注意!
3・高齢になるとのどの渇きがわかりにくくなるため、体重が減りすぎていないか要チェックです!
4・脱水予防にジュースやスポーツ飲料などは禁止です!水分補給はカフェインの少ない麦茶か水を!!
「脱水症について」 管理栄養士 大笹枝美果
1.節電を意識してエアコンの使用を控えることをしない
2・風通しの悪い、直射日光のあたる場所に長時間滞在しない
3・こまめに水分補給を
4・水分補給の際、糖尿病のある方、食事制限のある方は、むやみにスポーツドリンクや経口補水液を摂ってはいけない。
経口補水液はナトリウムとカリウムが多く含まれるため、かかりつけの医師に確認するなど注意が必要です!
「運動と脱水」 リハビリテーションセンター 理学療法士 太田雄介
夏場は脱水症・熱中症になりやすのですが、特に糖尿病の方は脱水に気づきにくいので要注意です!!
運動する場合は以下の点に気を付けましょう!!
1・運動をする30分前までに250~300mlの水分補給を!脱水により血液が濃くドロドロになり、血管が詰まりやすくなり脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。脱水になる前に水分補給を。
2・運動中は15分ごとに100~250mlの水分補給が目安です
3・運動後にも、水分補給を!!
4・脱水のセルフチェック
(1)手の甲の皮膚を引っ張って話したあと、3秒以上お元に戻らない
(2)親指の爪をつまんで圧迫して離した後、3秒以上たっても爪に赤みが戻らない
※(1)(2)の症状があったら、要注意!!
「お薬の保管方法について」 薬剤師 赤松直美
1・高温・多湿・直射日光は避ける。特に夏は車の中においたままにしない
2・冷蔵庫に入れる場合、冷却風の吹き出し近くでは凍ることがあるので、凍結しないよう気を付ける。
3・使用期限の切れたもの、色の変色や形態が変形したものは使用しない
インスリンの保管方法
1・使用開始前のインスリンは2~8?で保管しましょう!(冷蔵庫のドアポケットがよい)凍結しないように
2・一度、凍結したものは成分が変化するので使用しない
3・インスリンは高温に弱いので、車の中に置いたままにしない。旅行などで持ち歩く際は保冷剤をタオルで包み法令バックに入れて携帯する。飛行機に乗る場合は、必ず機内に持ち込むこと。
グルテストneoセンサーの保管
1・室温(1~30?)にて保管。0?以下で凍結させない。検査で異常値を示します。
※特に、夏の高温には気をつけましょう!!
今後も、定期的に開催する予定ですので、治療中の方、そのご家族の方、ぜひご参加ください!!
内分泌科 中村医師